絹は吸湿性があるので、周りの雰囲気(湿度や温度)により繊維の水分率が変わり重さが変化します。
湿度が高い場合には重く、乾燥した状態では軽くなります。
繊維の重さを比較する場合には、水分率をゼロにした絶乾重量か正量で比較します。
繊維を105℃の熱風乾燥機で乾燥し絶乾重量を求めます。
正量は絶乾重量×(1+公定水分率÷100)です。
絹の公定水分率は12.0%です。
従って、正量は 絶乾重量×1.12 となります。
他の繊維の公定水分率は次のとおりです。
綿 8.5%
羊毛 15.0%
麻 12.0%
レーヨン 11.0%
ポリエステル 0.4%
アクリル 2.0%
ナイロン 4.5%
ポリプロピレン 0.0%
ガラス繊維 0.0%
2008年1月30日水曜日
練減率(ねりべりりつ)
生糸のセリシン量を示す値です。
絹糸、絹織物を精練するとセリシンが除去され重量が減少します。
精練することを練り(ねり)ともいいます。
生糸を精練して得た絹糸を練糸(ねりいと)ともいいます。
練減率(%)=(精練前重量 - 精練後重量) ÷ 精練前重量 × 100
精練方法
(1)炭酸ソーダ法
0.5%炭酸ナトリウム 浴比 1:100 温度 85~90℃
時間 20分
(2)石けん法
0.5%石けん 浴比 1:100 温度 98℃
時間 30分 2回
(3)繭層法
0.2%石けん 0.05%炭酸ナトリウム 浴比 1:100
温度 96~98℃ 時間 40分 2回
(4)織物法
0.5%石けん 0.2%ケイ酸ナトリウム 浴比 1:100
温度 煮沸 時間 60分 2回
各方法とも最後にすすぎ(洗浄)が必要です。
絹糸、絹織物を精練するとセリシンが除去され重量が減少します。
精練することを練り(ねり)ともいいます。
生糸を精練して得た絹糸を練糸(ねりいと)ともいいます。
練減率(%)=(精練前重量 - 精練後重量) ÷ 精練前重量 × 100
精練方法
(1)炭酸ソーダ法
0.5%炭酸ナトリウム 浴比 1:100 温度 85~90℃
時間 20分
(2)石けん法
0.5%石けん 浴比 1:100 温度 98℃
時間 30分 2回
(3)繭層法
0.2%石けん 0.05%炭酸ナトリウム 浴比 1:100
温度 96~98℃ 時間 40分 2回
(4)織物法
0.5%石けん 0.2%ケイ酸ナトリウム 浴比 1:100
温度 煮沸 時間 60分 2回
各方法とも最後にすすぎ(洗浄)が必要です。
2008年1月28日月曜日
絹フィブロインのサブユニット構造
絹フィブロインは1本の長いポリペプチド鎖と考えられてきましたが、そうではなく大小2本のポリペプチド鎖がジスルフィド結合によって結合し、フィブロイン分子を形成しているという説。
詳細については次の書籍を参照してください。
「家蚕生化学」 伊藤智男 編著 裳華房 (1984) P132
詳細については次の書籍を参照してください。
「家蚕生化学」 伊藤智男 編著 裳華房 (1984) P132
2008年1月24日木曜日
絹は紫外線を吸収するか?
シルクフィルム(絹フィブロインフィルム)に紫外線を照射し、透過してきた紫外線の透過率(%)を測定した結果を図1に示しました。
透過率の低下より、絹が紫外線を吸収することがわかります。
紫外線の波長で300nm以下の透過率の低下が大きく、240nm以下ではほとんど透過していません。
紫外線B(UV-B)と紫外線C(UV-C)での透過率の低下が大きく、紫外線A(UV-A)の低下はそれほどでもないことがわかります。
絹は紫外線BとCの吸収は大きいものの、紫外線Aに関してはそれほどでもないようです。
今回は家蚕から作ったフィルムの結果ですが、紫外線吸収・遮断機能に関しては、家蚕よりも野蚕の方が優れているともいわれています。
UV-A 波長範囲 400~320nm
UV-B 波長範囲 320~290nm
UV-C 波長範囲 290~200nm
2008年1月7日月曜日
登録:
投稿 (Atom)