2009年9月1日火曜日

シルクスポンジの乾燥

 絹フィブロイン水溶液を凍結。
 凍結状態の維持。
 解凍。

 以上の操作により、シルクスポンジが得られます。
 解凍時のシルクスポンジは水分を十分含んでいます。

 この水分を十分含んだシルクスポンジをアセトン中に浸漬し、シルクスポンジ中の水をアセトンと置換します。
 アセトン中からシルクスポンジをだし、テフロンシート状に平らに置き乾燥します。
 シルクスポンジはアセトンと水の混合液を含んでいるので、水だけの場合より乾燥が速くなります。
 乾燥が幾分進んだシルクスポンジを再びアセトン中に浸漬します。更に水がアセトンに置換され乾燥されやすくなります。
 また、乾燥はシルクスポンジの表面から進んでいくので、アセトン置換を行わないと乾燥途中でシルクスポンジの外側と内側の水分量の差が大きくなり、シルクスポンジの形状が歪んでしまいます。(シルクには水を含んで膨潤し、乾燥して収縮する性質があるため)
 アセトン置換をして乾燥すると、乾燥時間が短く、外側と内側の水分量の差も少ないので、歪むことなく、解凍時のシルクスポンジとほぼ同じ形状の乾燥したシルクスポンジを得ることができます。

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