2008年11月24日月曜日

絹フィブロインフィルムとエポキシ加工 その3

 エポキシ化合物を反応させた絹フィブロイン水溶液から調製したフィルムの引張強さ(N/cm2)と伸び率(%)を図1(乾燥状態)と図2(湿潤状態)に示しました。エポキシ化合物SR-2EGの添加量(ml)は反応液50ml当たりの量です。
 乾燥状態のフィルムは、添加量0.3mlまでは引張強さ、伸び率ともに低下し、添加量0.5mlでは伸び率は更に低下しましたが引張強さは幾分向上しました。
 湿潤状態のフィルムでは、添加量0.5mlまでは添加量の増加とともに引張強さが増加しました。しかし、添加量0.7ml以降では添加量増加とともに引張強さは低下しました。
 湿潤状態フィルムの引張強さの向上はエポキシ化合物による絹フィブロイン分子鎖間の架橋形成の効果と推定されます。
 エポキシ化合物添加量0.7ml以降における引張強さの低下は、エポキシ化合物と反応できる絹フィブロイン分子の官能基が限定されるため、過剰のエポキシ化合物を添加してもそれ以上の架橋は形成されず、架橋を形成しないでフィルム中に残留したエポキシ化合物の存在が引張強さにマイナスにはたらくためと推定されます。


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