化学染料による染色
近頃の紬織物に対する消費者嗜好の多様化とあわせて、草木染の染色堅牢度、特に日光に対する変退色が一部で問題になるにおよんで、信州紬の色合いの良さと堅牢度をさらに増進させるため、化学染料による染色も取り入れられています。
極濃色染用として媒染染料(クロム染料)、中色から淡色にかけては、主として2:1型含金属錯塩酸性染料が使用されています。
これらの染料は、化学染料のうちでも渋い色相と優れた耐光堅牢度を有しており、草木染の色調ともよくマッチし、信州紬の伝統とする民芸的な格調の高い染色を得るため、極めて有効な化学染料であると考えられます。
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