2009年7月19日日曜日

絹フィブロイン溶解液の脱塩方法(改良) その6

 拡散透析において、半透膜としてはセルロースチューブを使用します。
 セルロースチューブに絹フィブロイン溶解液を入れ、そのセルロースチューブを純水の入っている容器へ入れます。チューブの内側と外側の塩濃度差を使って脱塩を行います。
時間経過とともにチューブの内側の塩は外側へ溶出していくので、外側の水が入れ替わらないと内側と外側の濃度差は減少し、最終的には平衡に達してしまいます。チューブ外側の水を入れ替えるため上部から水をあふれさせながら新たな純水を常時供給する必要があります。
脱塩が進むとチューブ内側の塩濃度は低下するので、内側と外側の濃度差は小さくなり、その結果、脱塩速度は遅くなり、長時間にわたり純水を供給し続ける必要があります。従って、徹底脱塩する場合には、大量の純水を消費することになります。
拡散透析と電気透析を組み合わせて方法では、チューブ外側の水をあふれさせながら純水を供給する代わりに、チューブ外側の水(透析外液)を電気透析装置に導入して、電気透析で脱塩後、その脱塩した水を供給します。従って、理論上は追加の純水を必要としません。(拡散+電気透析)

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