2008年12月8日月曜日

シルクとセルロースの複合繊維 その2

 次の方法でシルクとセルロースの複合紡糸を行い、作成した複合繊維の複合割合を調べました。
(1) シルクとセルロースの複合紡糸
 セルロースとしてはろ紙、シルクは染色堅ろう度試験用の添付白布を使用しました。
 溶解液の酸化銅アンモニア溶液(シュバイツアー試薬)はアンモニア水9mlに硫酸銅・5水和物1gを加え、更に8%水酸化ナトリウム溶液4mlを加え撹拌混合し調製しました。
 この溶解液にろ紙0.23gとシルク0.11gを入れ溶解し、複合紡糸液を調製しました。紡糸液を注射針付きのプラスチック製シリンジで吸引し、次に凝固浴の20%硫酸水溶液中に紡糸液を押し出しました。押し出すのと並行してゲル化した紡糸液の先端をピンセットでつまんで引き出し、幾分延伸しながら紡糸を行いました。紡糸液は濃青色で、紡糸されたばかりの繊維も青色ですがしばらくする凝固浴中に銅イオンが抜け出し白色に変化しました。白色になった繊維を蒸留水中に移し硫酸を除き、テフロンシート上で繊維を乾燥しました。

(2) シルクとセルロースの複合割合の測定
 JIS L 1030 繊維製品の混用率試験方法(次亜塩素酸ナトリウム法)に準じて試験を行いました。
 複合紡糸繊維を105℃で乾燥後、重量を測定。この重量を測定した複合繊維を次亜塩素酸ナトリウム溶液で処理してシルクを溶解、残った繊維をガラスフィルターでろ過し、酢酸と蒸留水で洗浄後105℃で乾燥して重量を測定し、これらの測定した重量からシルクとセルロースの繊維中の複合割合を
求めました。

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